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スタボバ軍曹
ポーランド在住。銃や戦闘のうんちくに興味があります。

2012年01月03日

アフガンはPKMの独壇場?!

今回の記事は、7.62×54R機関銃PKMについて書きたいと思いますが、その前にアフガンの戦闘環境について長々と説明したいと思います。アフガニスタンではこれまでの戦闘とは全く異なることが判明しています。これまで戦闘のほとんどが300m以内で発生していると言われてきました。

アフガンはPKMの独壇場?!

上記の図をご覧下さい。これは各銃器の実戦における有効射程です。
ところが、アフガンでの戦闘の約半分が交戦距離300-900mの範囲で行われています。
そして、米軍等が使用しているM4などの短い銃身の5.56mmは200mまで、そして300mを超える初速と命中率が大幅に低下し、当たっても対人効果はあまりないと言われています。したがって、米軍がM14やその子孫であるEBRを投入している理由がここにあります。

残念ながら?、銃撃戦において弾が直撃して死傷する割合はすごく低く、射撃は「制圧射撃」によりいかに相手の頭を下げ、攻撃させないかという点が焦点になっています。
その「制圧力」は、実は射撃で発生する「音による衝撃」に比例しているのです。
そして、5.56mmは7.62mmの約半分ですので、タリバンはまさに豆鉄砲としか認識していないようです。わたしも双方の口径を射撃したことがありますが、やはりそのように感じました。以前、イラクで米軍が12.7mm重機関銃を撃ちはじめると、武装勢力がすぐに逃げていくという記事を何度も見ましたが、やはり戦闘は心理的な部分が大きいようですね。

アフガンはPKMの独壇場?!

タリバンは地の利を利用し、高台から主にPKMで射撃を加えてきます。しかも上記の画像のように土壁に銃眼口を開けて狙い撃ちしてきます。土壁は50cm以上の厚さがあるため、5.56mmはおろか、20mm機関砲でも貫通することができないことがあります。カナダ軍がレオパルド戦車を投入した理由がこのギャップを埋めるためだと感じています。NATO軍等は携行している7.62mm火器等でしか効果的に応戦できませんので、ほとんどが自らの部隊をおとりにして一定の陣地にタリバンを固定させ、航空攻撃や榴弾砲などの長射程火器で止めを刺すしか方法がないようです。救いなのは、タリバンは射撃の精度の悪さに定評があることです。殺害した死体の検死からアヘン等の痕跡がある場合が多く、ハイな状態で「アラーアクバル!」と射撃しているからでしょうか...もちろん、この状態で銃弾が当たっても持ちこたえそうです。5.56mmだとさらに分が悪いということになります。

7.62mmの火器と言えば、米軍等はFN MAG(M240)、ポーランド軍にはタリバンと同じPKMがあります!!! なお、AKも同じ7.62mmの火器ですが、弾丸が短太で装薬が少ないので戦闘における射程は150mだとも言われています。
つまり、タリバンを効果的に制圧し、ポーランドの部隊を守っている頼もしいGUYはPKMなのではないでしょうか!

アフガンはPKMの独壇場?!
アフガンはPKMの独壇場?!

上記はアフガンでPKMを携行しているポーランド軍兵士の姿です。わたしも一度実物のPKMに触れる機会がありましたが、これを携行するとなると非常に大変だと思います。

アフガンはPKMの独壇場?!
アフガンはPKMの独壇場?!

わたしもPKMのストックだけは持っていますので、紹介したいと思います。これもポーランドのオークション「アレグロ」において購入しましたが、新品で113zł=約2543円でした。合板でできているので非常に強度が高そうです。

アフガンはPKMの独壇場?!
AKMのストックと比較してみました。やはり機関銃用とあってごついですね。

最後に、わたしも日本にいた時何度かサバゲーに参加したことがありますが、その際、ゲームのルールでは機関銃と狙撃銃だけはホップありで、その他のアサルトライフル系はホップを切っていました。このゲームではやはり当時は高価だった電動ミニミの射撃が一番の脅威でした。今考えれば、このルールは実戦での有効射程をうまく再現していたのかなと感じています。次回はポーランド製のAKパーツを紹介しながら、ひたすらうんちくを語ろうかと思います(笑)。よろしくお願いします。




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Posted by スタボバ軍曹 at 21:03│Comments(8)
この記事へのコメント
今回も面白いお話ですね!

PKMも、トイガン発売が迫ってますから、盛り上がりそうです。
実物ストック、羨ましい~!
Posted by sachiman at 2012年01月03日 21:09
sahimanさん

最後まで読んでいただいてありがとうございます!
PKMの電動ガンぜひ欲しいのですが、わたしはこのデカ物を使いこなせるだけのタフガイではありません…ミニベリルが最適かもしれません(笑)。

実物パーツは何とも言い難いオーラをまとっています!日本もTPPに参加すれば、実物パーツの輸入も自由になるかと妄想していますが、どうなのでしょうか。
Posted by スタボバ軍曹スタボバ軍曹 at 2012年01月04日 00:10
中々今回も濃い考察が出来ました。

やはり7.62mmの弾薬系の方が長距離戦には
有効なようですね~。

しかし実物の銃床が手に入るとかなんとも自由な国ですね!
実にうらやましい限りです。

所でポーランドでは軍用のヘルメットなどの放出などはあるのでしょうか?。
Posted by saka at 2012年01月04日 00:55
sakiさん

ありがとうございます!

わたしも7.62×51mm弾を撃ったことがありますが、プローンでしたら人型の的に300mでも余裕で着弾させることができます。

本当にここは自由な国です。米国にも滞在していたことがありましたが、向こうは規制が多くなってしまいましたね。

アレグロに旧型であるwz93のケブラーヘルメットが175zł=約3938円で売ってましたが、重量が2キロ以上だと思うので、その場合、航空便の送料がさらに100zł=約2250円もかかってしまうと思います。
Posted by スタボバ軍曹スタボバ軍曹 at 2012年01月04日 02:33
PKMの銃床も売っているんですね~!

Allegroを見ていると型落ちの軍用トラックとか装甲車とかまで売っているので度肝を抜かれます笑

しかしやはりPKMの携行は大変そうです。
MINIMIなどに比べても大型で重いですからね・・・

実ストックいいですねーPKMの電動が出たら是非手に入れたいところですが・・・
Posted by 豚マーブル豚マーブル at 2012年01月04日 11:58
コメントありがとうございます!

アレグロでSA-7の地対空ミサイルや対戦車ミサイルの発射筒を見かけた時はさすがに驚きました!軍用トラックはまだしも、装甲車や戦車は購入後、運搬するだけでも大変ですね。軍用トラックを売っていたある方の理由を読むと、庭に置き場がなくなり、妻の怒りが頂点に達したと書いてありました(笑)。

機関銃はある程度重量がないと連射時にバイポッドが跳ねてしまうからです(特に7.62mm)。ミニミパラは軽くて取り回しがいいなと思っていたところ、射程はM4と変わらないようです。

実物系は、その安さをバックにギャンブルする方もいると思いますが...
Posted by スタボバ軍曹 at 2012年01月04日 16:14
Wz.93・・・がそんなに破格で売っているんですか!

Wz.2005辺りはまだ新しい方ですから手に入りぬくそうですね。

送料を考えても結構抑えられますね。

サイズがL以上のものだったら欲しいところですw
Posted by saka at 2012年01月04日 16:58
sakaさん

ヤフオクを見たらかなり高いですね。

wz. 2005はまだ出品されているところを見たことがありません。

ポーランド郵便の送料は日本に比べて安いのが救いです。

ただし、ヘルメットのサイズは明記していないものが多いので、個別に質問する必要があると思います。また、国際郵送に対応していない場合もあります。
Posted by スタボバ軍曹 at 2012年01月04日 17:18
 
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